2017年6月12日

Dylan adventure is coming to a close

2017年6月12日


ノーベル・レクチャー (UPDATE)



ボブ・ディランのノーベル・レクチャーが公開された。賞金の1億円を受け取れる期限、6月10日まであと残り5日となった6月5日にノーベル財団のホームページでレクチャーは公開された。レクチャーは、27分にわたるディラン自身のスポークン・ワード…音声録音の形でアカデミーに送られた。



アカデミーのサラ・ダニアスは、
「スウェーデンアカデミーはボブ・ディランのノーベル・レクチャーを受理しました。スピーチは予想に違わず雄弁で並外れています。これでディランのアドヴェンチャーも終わりを告げます。昨年の10月ボブ・ディランとのプライヴェートな電話で、ノーベル賞を受けることを決して嫌っていないと明かしました。またもの凄く光栄だということも強調していました。12月、彼はサンキュー・スピーチを届けそれは元アメリカ大使のアジータ・ラジさんがノーベル・バンケットで代読しました。4月、アカデミーのメンバーは、ストックホルムでボブ・ディランに会い、メダルと賞状を渡しました。そして今、アカデミーはノーベル・レクチャーの受理を確認して喜んでいます。この機会にボブ・ディランとスタッフ、特にジェフ・ローゼンのとても素晴らしい協力に感謝をします」
と自身のブログに書いた



170606 from Lucky Poo on Vimeo.


スピーチのバックに軽やかなジャジーなピアノ演奏が流れてディランらしからぬおしゃれなムードをかもしだしていた。

以下はニューヨーク・タイムズの記事から

---
その曲名も演奏者もクレジットが無かったが。レクチャーが公開された翌日、ジャズ・ピアニストのアラン・パスクア(Alan Pasqua)が自身のフェスブックで、演奏したことを明かした。




I was asked to provide the piano improvisations behind Bob's speech...got to do it on my Hamburg D. Total blast.

https://youtu.be/6TlcPRlau2Q
Alan Pasquaさんの投稿 2017年6月5日


アラン・パスクアは1978年のツアーメンバーで『at 武道館』『Street-Legal』にその名前がクレジットされている。その後、南カリフォルニア大学で教授となり、また演奏家としてエルトン・ジョン、アリサ・フランクリン、デイヴ・ホランド、ジャック・ディジョネットなど多くのアーティストとプレイしているが、この間ディランとの演奏は無かった。

水曜日(5月31日)パスクアはディランのサンタモニカの要塞からの電話を受け、彼のスタインウェイ(コンサート用グランドタイプ)で録音を始めた。






N(NYT):どういう感じで、ディランのスピーチでピアノを弾く事になったのですか?

P(Pasqua):ボブのビジネス・マネージャーからヴォイス・メール(留守電)が来てた。笑ったよ。「ワォ!! ツアーに戻れるかもっ」って。

で、電話をかけ直すとマネージャーが「スティーヴ・アレンがピアノを弾きながらインタビューしてる古い番組を見たことがあるか?」って訊くんだ。それであるよって答えた。すると「そんな感じの音楽が必要なんだ」って言うんだ。あれは全然メロディックじゃなくて、カクテル(ミュージック)じゃなくて、スーパー・ジャジーでもない、でもBGM的ピアノ・ミュージック。彼、曰く「明日の朝、それが必要なんだ」



N:それは、いつの話ですか?

P:先週の木曜日(6月1日)。自分のスタジオへ行って2分ほどのものを作って送った。10分ほどすると連絡が来た「これは完璧に我々が求めていたものだ。ボブもすごく気に入った」と。1日の大半を演奏に費やした。とても楽しいプロセスだったし、自由に出来た。一方で沢山の境界と制限があった。金曜日に音を送った。

N:何のための音楽か知っていましたか?

P:唯一知っていたことは、ボブ自身がやるスポークン・ワードだということ。何かノーベル賞に関連することという勘はあった。マネージャーに音を送った時「僕が、何についてやってるのか、教えてもらうことが出来る?」て訊いたら「ああ、これはボブのノーベル・スピーチのためだよ」って。僕は「Oh God、なんという名誉!」ていう感じで。僕にとっては本当にクールなギグに思えた。

N:その間、何かスピーチに関する情報を得ようとしましたか?

P:しなかった。

N:録音したのはどれくらいですか?

P:要求は30分だった。30分、まるまる演るより、いくつかのブロックに分割したほうが良いのではないかと思った。それで6分のものを5つ作って送った。ほとんど映画音楽として扱ってた。音楽の内容に興味を持つべきだが、ボブのスピーチや言葉と競合してはいけない。そして彼の声質を考え、音質的に彼と競合しないようにピアノを演奏するべきだと思った。まるで歌手の伴奏をしている…彼が話しているということを除けば…と同じ事。

N:あなたは1978年、ディランさんのバンドにいました。これはそれ以来、彼との初めての仕事ですか?

P:そう。(その時から)今までに本当に回りくどいのが2、3回あったが、実際のところよくわからない。その当時、ボブのバンドにいたサックス・プレイヤーのスティーブ・ダグラスとは良い友人だった。彼と何かやったが、ボブのためにレコーディングしたとか、何かをリリースしたことは全く無い。

N:40年ほど経った後に電話を受けるってどんな感じですか?

P:そもそも、オーディションのような電話を受けるとは、思いもしなかった。大学を出て最初のギグは、マイルス・デイヴィスのドラマーだったトニー・ウィリアムズだった。ニューヨークのS.I.R. スタジオで、トニー・ウィリアムズとリハーサルをしているとき、廊下でボブのバンドのベーシストだった、ロブ・ストーナーと会い、話をし友人になった。後になってロブが電話で「今度のツアーのメンバーを集めてる。少し演奏してみないか。ボブにテープを渡すから」と言ってきた。それが始まりだ。



N:このことがディランさんとのさらなる仕事に繋がると思いますか?

P:さっぱりわからないよ。

---------

レクチャーの原文はオフィシャルサイトで読む事が出来る。
Bob Dylan - Nobel Lecture
必読!ノーベル文学賞受賞、ボブ・ディラン記念講演、全文訳を公開!(SMEJ)
ボブ・ディラン、「音楽は読むためのものではない」発言だけではないノーベル賞受賞講演(RO)


一カ所、引用の誤りを指摘されている。
Nobel laureate Bob Dylan gives shout-out to NC folk hero. There's just one problem

ディランは、チャーリー・プールのYou Ain’t Talkin’ to Meの全てが西部戦線異常なしに関連していると言ったが、彼のヴァージョンは、女性から食事を貰う代わりに薪割りをしてやるという男についての歌だそうだ。

ルィーズ・プライス(チャーリー・プール・ミュージックフェスティバル・ディレクター)は言う「ディランがノースカロライナの英雄に敬意をはらってくれることを誇りに思う」プライスはその反戦歌詞が、長年にわたって歌に紛れ込んでいることに驚かなかった。プールは自分で曲を書かなかった。そして今日では人種差別と呼ばれる言葉に彼自身が置き換えた。彼は自分のスタイルにリメイクする天才だった。



パスクアのインタビューで驚いたが、彼の留守電に連絡があったのが、5月31日(水曜)、彼が電話をおりかえしたのが、翌日の6月1日(木曜日)、そして翌2日(金曜日)にディランに音を送り、ディランは4日の日曜日に録音、そして5日の月曜日に公開というすごく急なスケジュールであったということ。そしていつもながらのディランのピンポイント人選…

サラ・ダニアスは「ディランの冒険(Adventure)も終了した」と言ったが、果たしてそれはディランにとっての冒険か、アカデミーにとっての冒険か、或いはその両者、いやそれを見ていた我々をも含めた全ての人の冒険だったのかわからないが、少なくともアカデミーの冒険は我々が知る遙か以前から始まっていたに違いない。そしてディランは、最初からコントロールする側に立っていた。ともあれこれで、時代は(を)変わる冒険もこれでやっと一つの終わりを告げる。

お疲れ様でした。

そしてツアーがはじまる





PS
相変わらず、その内容に話題が集中しているが、そんなに面白いか? 何が面白いのかさっぱりわからない。引用なんか100%やってるに決まってる。それよりもこのリズム感はどうだTTRHのDJを彷彿とされる。以前からそういう傾向にあるが、今回はひとりで読んでるので、より強調されてる気がする。まるで歌うようにというのは大げさだが、それほどに滑らかだ。だからバックにピアノが必要だったんじゃ無いか、伴奏のピアノが…歌うように読む、いつものディラン節…それがノーベル賞の一つの答えのようになってるような気もするが…まぁピアノが無かったら、ぜんぜん間が持たなったかもしれない。



またパクリ騒ぎ
The Freewheelin’ Bob Dylan(slate)




そうだと思うよ。
Accusations About Bob Dylan’s Nobel Prize Lecture Rekindle an Old Debate(NYT)

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